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平成30年9月1日 愛媛新聞 朝刊


取締役として経営陣の一員を務めておりました森の国ホテルについてのご報告です。
想定外に8月31日に報道が先行し、9月1日には地元紙にも記事が掲載されましたが、森の国ホテルを運営する株式会社まちづくり松野では「9月5日に発表する」と決めておりました。報道から今日まで、たくさんの方々にメッセージをいただきました。 ご報告がこのタイミングになりましたことを、どうかご理解ください。


平成30年7月豪雨により 唯一の道路である県道松野滑床線が崩落いたしました。 道路の復旧までは営業することが叶わず、7月7日に従業員がホテルから避難したのを最後に、現在は休館しております。

なお、松野滑床線の通行止めは9月下旬の解除が予定されており、10月上旬から、お客様をお迎えすることができそうです。



しかしながら、夏季繁忙期約3ヶ月間の休業は、経営を逼迫する事態を招きました。

それまでの指定管理会社様の頃から赤字経営が続いていた森の国ホテルは、前年の平成29年度、V字回復とはなりませんでしたが、事業所単体では、承認された指定管理料を含めると利益を残しました。もちろん、指定管理料がなければマイナスですので、報道にありますとおり「赤字経営が続いていた」というのは間違いではありません。


平成29年の3月には「待遇面の折り合いがつかず、従業員の大多数が退職」という報道もありました。事実、正社員は1名を残し、全員が4月早々までに退職。 経営陣が招いた事態とは言え、まさに崖っぷちから始まった平成29年度でした。


松野町から指定管理料をいただいている施設でもあることから、お客様のためはもちろん、松野町のために何ができるか?も大切な課題でした。 従業員を募集しながらの運営の中、松野中学校の3年生をお招きし、授業の一環として 生徒の皆さんが生産・販売されているシイタケを購入し、テーブルマナー講座として、シイタケを使ったコース料理を楽しんでいただけたことは スタッフにとっても思い出深い事業です。


そんな中、今年の4月には、愛媛県に数ある宿泊施設の中から「ミシュランガイド」に掲載された19施設に選ばれ、2パビリオンを獲得。
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被災直前の7月時点では楽天トラベルに
登録されている愛媛県294宿泊施設の中から 「評価の高い順」で1位タイ(3/294施設)
無題


4・5・6月だけの実績となりますが、
29年度の実績を受けて指定管理料が下がり(将来的にはゼロを目指す)、昨年度よりも厳しい売り上げ目標が設定されてる今年度。 4月(103.3%)、5月(88.7%)、6月(119.3%)と、5月は届きませんでしたが、翌月に奮闘、スタッフから生まれた「蛍ツアープラン」は全日売り切れという大好評で、3ヵ月累計では目標をしっかりと達成しています。


スタッフの取り組みが 口コミやアンケートに反映され、今年のネット予約販売額は昨年対比(6月30日時点)で、4月(229%)、5月(278%)、6月(498%)、7月(137%)、8月(121%)、9月(116%)、10月(228%)と成果を積み重ねていました。


そこに、平成30年7月豪雨


2019年1月以降は 新しい森の国ホテルへの準備期間として休業することになりました。



新聞やテレビの報道は、文字数や時間が限られています。 そのために、読者・視聴者の先入観によって印象が変わることも多々あります。

今回の事態は、経営側の責任です。 森の国ホテルのスタッフは、素晴らしい結果を残しながら、確実に森の国ホテルや松野町のファンを増やし続けています。 それをお伝えしたく、本日の投稿となりました。


どうぞ、これからも森の国ホテルをお願い申し上げます。